ウェブマーケティングで成果を出すための考え方を、ユーザー視点とマーケティング視点で提供しています。
世の中のモノがどんどんおしゃれ化しているのに皆様お気づきだと思います。 外見が洗練されることは、モノの進化の必然的な流れとはいえ、 マーケターとしてはカラフルな車にデザインに保守的と思われるお年を召した方(偏見?)が乗り、 家電量販店でオシャレな家電が当然のように並べられてるのを見過ごしてはならないです。 この流れはイノベータ―理論でいうと、既にレイトマジョリティまで広まりつつあります。
もちろんオシャレニーズがないユーザーも多いはずで、企業側は幅広い嗜好に応える必要がありますが、 今後のマーケットの状況としては、このオシャレ化の流れはしばらく続くと私は考えています。
なぜなら製品の機能的進化が現状膠着していて、本質的な進化にはまだ時間がかかるからです。(車の自動運転技術はさておき)
IOTの時代とはいえ、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、家、車、さらに進化してると思っていたPCやスマートフォンまでコモディティ化している。 これらは既にものすごく発達しているので当然です。
もちろん企業側は現状を認識していて、戦略的にオシャレじゃなくても良い製品をオシャレ化していると思われます。 良く言えばデザイン化のライフスタイルの定着、悪く言えばユーザーの気を惹かせるための差別化の唯一の手段として。
一方ユーザー側の視点で考えると、デザインの成熟の受け入れは進むでしょう。 なぜなら現在の流れが続く事で、ユーザーはデザイン化した商品を、当たり前と認識する(もうしている)からです。
例えば車の営業の人に、これからはカラフルな車が普通ですよと言われたら、大したデザインに興味が無くても買ってしまいますよね。 現在そのようなユーザーが一定程度増加し、 さらにその人の所属する集団の人達の購買行動に影響を与えるサイクルが発生していると考えています。
あるいは購買者自身もまた、購入した製品を周囲から褒められるというプラスの購買体験がきっかけとなり、 別の購買機会の際、他ジャンルの製品に対しても、これまで自身が購入していた製品よりももう少しおしゃれなモノが欲しい、 というインサイトが生まれるのではないでしょうか。 もっと言うとこの流れは、オシャレなモノを購入したいけど、自身の所属する職場などの集団に類似したタイプの人がいない為、 その購買意欲を抑えていたユーザー層の購買意欲も喚起すると考えています。
再び企業側の目線に戻ります。オシャレ化した製品が普通にマーケットに広まっていることを踏まえると、 企業はこの流れをもう少し深化させて良いのでは(必然的にそうなるはず)と個人的には思っています。
ある程度デザインが画一化されているテレビ、冷蔵庫、洗濯機はカラー化が進み、家や車、PC等、 その他のジャンルの製品においてもカジュアル化、フォーマル化、素材も透明まではいかなくても、柄を加える事もアリになると予測します。 近い例はオシャレなランドセルでしょうか。トヨタは既によりカラフルなCH-Rを導入していますよね。 この深化が続けば、「(服などではない)一般製品のデザインの細分化」が定着するはずです。 自分の実体験としては、ブランドものではないけど、見た目が良いので購入した、という事がありました ユーザーにとっては、今まで以上に自分の好みのデザインの製品を選択できる可能性があります。
とまあ僭越ながら書かせていただきましたが、私ごときが書いたことなどわかってるよ、という方が多いとは思いますし、 もう既にこの流れが起こってから一定程度期間が経っています。 ただマーケターとして、市場とそれに伴うユーザーの意識の変化、その逆もしかり、を注視する事は大切だと思います。 そして微力ながら私自身も、本質的な製品の進化に関われたらと思っています。