自分の検索キーワード履歴を分析してみた。検索キーワードにはドラマがある | HYBRIDウェブマーケティング

自分の検索キーワード履歴を分析してみた。検索キーワードにはドラマがある(2016.11/6更新)

キーワードを「サイト軸」ではなく「ユーザー軸」で分析する

「グーグル履歴」で、過去に検索した自分のキーワードの履歴を見てみました。 1人のユーザーのキーワードを時系列で分析する事で、検索時のユーザー心理を理解できないかと思った為です。

普段私たちウェブマーケターが分析するキーワードは、「1サイト単位」のキーワードですよね。 アクセス解析等で、あるサイトに訪問する為に、不特定多数のユーザーが検索したキーワードを分析するかと思います。(現在は「not provided」でほぼ把握できませんが) しかしそれは1サイトに限定された情報ですので汎用性がありません。

そこで今回は自然検索ユーザーそのものを理解するために、ユーザー1人(自分のですが苦笑)が、 ある1つの情報を調べるために用いた複数の検索クエリを時系列で比較してみました。 その関係性や連続性を分析する事で、自然検索行動の理解につながる「普遍的な」法則、さらにそれだけでなくビッグワードに含まれるユーザーの意図が見えてきました。

もちろん数あるユーザー傾向の一例かもしれないです。データの母数が少ないですし。 ただ出来るだけ普遍的な特徴を取り上げました。皆さんも自分が検索する時を振り返ると、思い当ることがあると思います。

例えば直前に検索したKWに1語追加して再検索する事があると思うのですが、そうする理由を考えたことありますか? 理由はおそらく初回検索時、検索結果画面に求めている情報が見当たらなかった為、だと思いますが、それを心に留めている人は少ないはずです。 この記事はそのような検索行動を客観的に理解するのが目的です。SEMやリスティング広告の施策に役立つのではと思います

グーグルが優れたユーザー目線を持ってるのは、こういう踏み込んだデータを膨大に所持している為かなと思いました。

けっこうユーザーを深掘りしてるので、ミクロ視点の一例になれば幸いです。

ユーザーは大から小で検索する

例1.

1回目の検索時の検索クエリ →  「東京 引っ越し 業者」

2回目の検索時の検索クエリ →  「東京 引っ越し 業者 単身」

一回目は3語、数分後に1語追加して再検索しています。再検索に至った理由は、1回目の検索で、期待したコンテンツが見当たらなかった為、と予測できます。 初めに大きなキーワードを入力して、ニーズが解消されない場合は、絞り込んだ検索をする、という傾向が伺えます。同様の傾向は他の検索クエリにもありました。

ビッグワードのメカニズムとそれを踏まえた運用の仕方

さらに検索者の(私ですが(笑))目的を「東京 引っ越し 業者 単身」というクエリの内容から推測すると、 「単身向けの東京の引っ越し業者を探したい」可能性が高い事がわかります。にもかかわらず1回目は「東京 引っ越し 業者」の3語だけで検索している・・・

これはビッグワードをハンドルするヒントになるのではないでしょうか。

つまり上記のように具体的な目的を持ったユーザーといえど、抽象的なKW(ビッグワード)で検索する事がある、という事です。 それを踏まえ、SEOやリスティングの担当者はどのようなスニペット、広告文で訴求するべきでしょうか。 もちろんキーワードに沿った抽象的な訴求、例えば「東京の引っ越し業者の比較」等でも良いのですが、もしクリックされたとしても、 コンバージョンに繋がらない限り、特にリスティングでは費用対効果が出ません。

そのような場合には、広告文やス二ペットに具体的なターゲットの属性名を盛り込む事が1つの手だと考えます。 ビッグワードといえど絞り込む事で、関心のあるユーザーを引き寄せることが出来ます。

例えばファミリー向けの引っ越し業者である自社が「引っ越し 業者」でリスティングに出稿したとしましょう。その場合は広告文に「ファミリー」と盛り込むことで、 ファミリー向けの業者を探しているユーザーの関心を惹くことが出来ます。競合が引っ越し業者の比較で訴求していれば、より効果が見込めそうです。あぁ試したい。 ポータルサイトではなく、自社サイトのみ運営している方にピッタリだと考えます。

ビッグワード出稿の際、幅広く訴求したくなる気持ちは分かるのですが、キーワードの奥には様々な属性のユーザーがいる事を予測し、 あえて関心のあるユーザーを絞り込んでみてはいかがでしょうか。このような「関心のあるユーザーに広告を届ける」手法は、 最近の広告自体がクリックされなくなってる背景に適してると考えます。

何故ビッグワードはCVが高いのか

これまでの話を踏まえると、ビッグワードは「幅広くかつ具体的なニーズを持つユーザーの検索意図が詰まったワード」、と言えるのではないでしょうか。 例えば「東京 引っ越し 業者」のビッグワードは、東京の引っ越し業者を探しているユーザーの中でも「単身」や「ファミリー」向け、 さらには「格安」や「大手」の業者を探している等、これら全ての属性のユーザーの意図が詰まっていると推測できます。

以上の理由により、ビッグワードは検索ボリュームやCV数が多いと考えます。

ユーザーは必ずしも意向に沿ったキーワードで検索しているわけではない

例1の1回目の検索KWは、なぜ「東京 引っ越し 業者 単身」ではなく「東京 引っ越し 業者」だけだったのか。検索時の状況を思い出しながら、 いくつか考えてみました。

  • 複数のキーワードを入力するのが単純に面倒だった。大まかなKWでも、求めている情報が検索結果画面に表示されると思った。
  • キーワードがパッと思い浮かばない。知りたい内容は頭に浮かんでいるのに、適切な検索キーワードが思いつかない、 そんな歯痒い経験はありませんか? 不馴れなジャンルほどその傾向があるのでは。そんな時は検索結果画面のスニペット、サジェスト機能、 虫眼鏡キーワードに頼ることがあります。担当者はこれらをチェックする必要がありますね。
  • サジェスト機能利用の際、良く検索されるキーワードなら、対応するコンテンツも多いのではと考えました。 これは多少の検索リテラシーをユーザーが持っている事が条件ですが。
  • ポータルサイトを利用しようと思った。とりあえずポータルサイトに訪問してみようと思った記憶があります。 担当者は「競合」がポータルサイトか、他社単独サイトかをチェックする必要があります。実際に検索して、検索結果画面を確認するべきです。

抽象的なキーワードは新規顧客、具体的なキーワードはリピーター

数は多くなかったですが、小から大で検索しているパターンもありました。

例2.

1回目の検索時の検索クエリ →  「パスタ 小松菜 ツナ ホワイトソース」

2回目の検索時の検索クエリ →  「パスタ 小松菜 ツナ」

1回目の検索で絞り込み過ぎて、読みたいコンテンツがありませんでした(笑)

ここから言えることは、知っているジャンルの場合は、細かくピンポイントで検索する事がある。 だから3,4語のキーワードはCVRが高いかなと予測できます。

3,4語のキーワードで検索する理由は、

  • よりマッチした情報を取得したい
  • 少ない回数で効率よく検索したい

などでしょうか。この大→小、小→大の傾向を考えると、

  • 抽象的なワードは新規顧客
  • 具体的なワードは既知顧客やリピーター

とも言えますね。

尚お分かりだと思いますが、この記事では実際に「引っ越し 業者」で検索した際どういう情報が得られるのか、 それがビッグワードなのかは重要ではありません。自然検索時のアプローチの仕方に焦点を当て、そこから何が言えるのかを考察してます。

マクロを知るにはミクロを知る

ユーザーニーズは千差万別で、それぞれに細かいプロセスがあります。 データが思い通りにいかないのはそういう事ですよね。一つ一つ掘り下げたらキリがないですが、 ある程度のユーザーの深さを知ることで、一歩ひいた俯瞰の視点を得られるのではと考えています。